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2010年8月22日 (日)

図解 未知なるカダスへの旅 トールキン世界との相関性④

レンの修道院に足を踏み入れたカーター。中は迷路の
ような廊下が続いており、壁にはレンの年代記と
思われるフレスコ画がまざまざと描かれており、
一対の翼を持つ巨大な獅子が鎮座する古代の都市
サルコマンドとそこに住む人間もどきの姿、月からの
黒いガレー船から降り立つヒキガエルもどきとそれに
ひれ伏す人間もどき、インクアノクに向かう途中で
見かけた不気味な音がする巨大な岩に野営する様子、
レンとインクアノクをわかつ灰色の山脈とそこから
舞い上がるシャンタク鳥、その山頂付近の洞窟に
おびえるシャンタク鳥、その洞窟がングラネク山の
呪われた谷を思い出させ、そこに描かれているのが
夜鬼であることが明らかになった。

Kadath_036_3

そしてカーターは広いドーム状の空間に押し出された。
そこは中央にガグとガーストが潜むズィンに通じる
という円形の穴がぽっかり口を開け、その周りを
6つの不気味な石の祭壇が取り囲んでいた。一番奥の
台座付きの玉座には覆面で顔を隠した、伝説に聞いた
忌むべき大神官がいた。カーターを連行した商人が
身振りで何か合図をすると、大神官は凶々しい音色の
フルートを吹いて会話しているようだった。そのとき
大神官の絹衣がずり落ち、それが例の月のヒキガエル
もどきであるとわかり、カーターは死に物狂いの力で
商人を中央の穴に突き落として逃走した。しかし来た
道を引き返すどころか迷宮はカーターを奥へ下方へと
導くのだった。そして遂には垂直に落下し、気づけば
燐光放つ夜の雲の下、廃墟らしき都市の中にいた。

Kadath_038_2

遠くに円形の広場が見え、そこに一対の有翼の獅子の
姿があった。それはこの廃墟が古代都市サルコマンド
(Sarkomand)であることを語っていた。カーターは
修道院の迷宮の壁画に描かれた大岩がサルコマンド
から遠くないことを思い出し、もし小船でもあれば
あの大岩を通り過ぎてインクアノクに戻れるかもしれ
ないと考え、埠頭に向かっていくと、何やらかがり火が
見え、その向こうに例の月の黒いガレー船が見えた。

新たな危険と恐怖に襲われたカーターだったが、火の
周りをよく見ると、森で別れた案内係の食屍鬼3匹が
柱に縛り付けられ、ヒキガエルもどきと人間もどきが
取り囲んで拷問するたびに苦悶の絶叫をあげていた。

Kadath_040

そこでカーターは広場へ戻り、一対の有翼の獅子の
間に口を開けた深淵への螺旋階段を降り、闇の中で
再び夜鬼にとらえられ、食屍鬼たちのもとへ連れて
こられた。カーターが事の次第を話すと食屍鬼たちは
夜鬼を軍馬がわりに連隊を組み、3匹の救出作戦に
出発する。ズーグへの奇襲と同様カーターの機転に
よってヒキガエルもどきたちはあっけなく殲滅、
3匹は救出され、ピックマンはじめ食屍鬼たちは
その勢いのまま大岩の野営地まで進軍し、ヒキガエル
もどきと人間もどきを一掃し、カーターは大感謝
される。

そこでカーターは、ナイアルラトホテップに仕える
シャンタク鳥が、大いなる深淵の主である荘厳たる
ノーデンス(Nodens)に仕える夜鬼を恐れているので
カダスへ行くのにぜひ貸してほしいと頼む。すると
食屍鬼たちは、夜鬼の扱いは自分達が慣れているし、
恩義があるのでこのまま同行するというのだった。

Leng_2

そしていよいよカダスへ向けてカーターと食屍鬼
たちは夜鬼に乗ってはるか上空へ飛び立ち、北へ
進んでいく。踏破あたわざる山脈を越えシャンタク
鳥を追っ払うと、双頭の彫像山脈(Carven mountain
sentinels)が追いかけてきたが、夜鬼はさらに
上空へスピードを増し、星座が違うように見え始め、
遂には夜鬼はもはや羽ばたいておらず、逆巻く風の
混沌に軍勢は飲み込まれていった。

Kadath_041

Kadath_042

星をかき消す黒い塊、その巨大きわまりない山頂に
いくつもの塔を備えた縞瑪瑙の城があり、ただ一つ
灯火の役割を果たす高みの窓がある塔の一室に、
神々の姿はなく、魔的なトランペットが3度鳴ると
夜鬼と食屍鬼たちの姿はなくカーターは一人きりで
ファラオの姿であらわれたナイアルラトホテップと
対面したのだった。

Kadath_044

ナイアルラトホテップは言う。神々は夕映えの都で
浮かれ騒いでいる。懸命なる至高の夢見る者よ、
そなたは自身の幼年期のささやかな空想を基に、
かつて存在したいかなる幻よりも美しい都を作り、
神々をそこへひきいれたのだ。ゆえにそなたのみが
神々を本来治めるべきこのカダスの城へ連れ戻す
ことができる。かの壮麗なる都へ行くには、ただ
そなたが幼き頃見て愛したものを思い出し、
物思いに沈む少年時代の思いや空想をふりかえり
さえすればよいのだ。さあシャンタク鳥に乗って
高みのエーテルに遥かな歌声がきこえるまで
南の最も明るい星ヴェガを目指せ。歌声に誘われて
自分を失わぬうちに眼下の都の光を目指して進み
都に近づけばシャンタク鳥から降り、その鳴き声で
神々にカダスを思い出させよ。しかれば神々は
カダスへ戻り、そなたは都に留まるがよい。

Kadath_045

そしてカーターはシャンタク鳥にまたがって
夕映えの都へ向かう。しばらくして遥かな調べが
聞こえてきて、警告通りカーターもシャンタク鳥も
その調べに魅了されてしまい、蕃神の幼虫が漂い
アザトホースが飢えてかじり続ける時間を超越した
無へと向かっていった。

Kadath_048

しかしカーターは自分が夢を見ていること、
覚醒する世界と幼年期の都が存在することを思い出す。
そしてシャンタク鳥から飛び降り、暗黒の果てしない
虚無を落下し続け、宇宙の様々な現象を目にする。
幾筋もの光が外宇宙の魔物どもを退散させた。
荘厳たるノーデンスが勝利の叫びをあげたとき、
ナイアルラトホテップはその輝きに茫然と立ちつくした。
カーターは遂に壮麗なる都の階段に降り立っていたが
これは自らを育んだ麗しいニューイングランドの地を
再び訪れているためであった。かくしてカーターは
ボストンの居室で目を覚ましたのだった...

しかしその頃ナイアルラトホテップは...とか
その後夢を見られなくなったカーターは...と、
「銀の鍵」へと話は続いていきます。

この際なので、カダスとトールキン世界の登場キャラや
国や都などの相関図を作ってみました。
もちろん=(イコール)ではなく、あくまでそれぞれの
世界観の中での役割や位置付け、それに相当する
イメージや連想されるものとして当てはめてみたものです。

アザトホース      モルゴス(メルコール)
ナイアルラトホテップ  サウロン
双頭の歩哨       バルログ
シャンタク鳥      ナズグル 
月のヒキガエルもどき  オーク 
人間もどき              ウルク=ハイ
ガグ                    トロール
ガースト        モリアのオーク
ズーグ         ホビット
ウルタールの猫軍    エルフ
食屍鬼         ドワーフ、エント
夜鬼          イーグル  
惑わしの森       ロリエン、古森、ファンゴルン
ウルタール       ブリー村
ダイラス・リーン    エドラス 
西の玄武岩柱の大瀑布  ラウロスの大滝
バハルナ        ミスロンド(灰色港)
ングラネク山      カラズラス(赤角山)
ガグの街の中央塔    キリス・ウンゴルの塔
食屍鬼の国       死者の沼地
トゥーラン       ミナス・ティリス
セレファイス            アンドゥーニエ(ヌメノール)
インクアノク      ゴンドリン
レン          ゴルゴロス(モルドール)
レンの迷宮修道院    モリア
サルコマンド      ミナス・モルグル
踏破あたわざる山脈   オロドルイン/ペローリ山脈
カダス         タニクウェティル
縞瑪瑙の塔       バラド・ドゥア
夕映えの都       ティリオン(ヴァリノール)

こうしてみると、ラヴクラフトの場合、猫以外は皆醜悪で
グロテスクなキャラばかりですが、面白いのは皆が皆悪者
というわけでもなく、かといって善というわけでもない、
というところです。(食屍鬼や夜鬼がよい例です)
この非二極的善悪観や物事を多面的に捉えるところが、
実はトールキンにも共通していて、指輪物語は一見して
ハッピーエンドに見えますが、中つ国では決して癒えない
傷を負ったフロド、エレスサール王(アラゴルン)亡き後
同胞の待つ地へ行けず数千年もの間その寿命が尽きるまで
一人孤独に朽ち果ててゆく運命を選んだアルウェン、また、
ゴラムがいなかったら指輪を葬れなかったこと、サルマン、
ボロミア、デネソール等の人物描写から、より深い人間性を
見つめており、決して単純な勧善懲悪のストーリーではない
ことは明らかです。

もちろん両者の世界観には決定的な違いがあります。
トールキンの悪は人間性に関るものですが、ラヴクラフトは
人間的な善悪の範疇を超えた悪を扱っているのです。
アザトホースに比べればサウロンやモルゴスでさえ人間的で、
人間が思いつくような残酷さや卑劣さでもって人間を苦しめ
貶めますが、ナイアルラトホテップやアザトホースは人間の
考えの及ばない、全く異質の、未知の恐怖と狂気をはらんで
いるのです。

いずれにせよ、彼らは永遠の光と虚空の闇を見たのでしょう。
それは人間の原初的な記憶に刻まれ、昔から神話が繰り返し
語ってきたものであり、その普遍性は優れた芸術作品に様々な
形であらわされてきました。
真に普遍的なものはきわめて独創性に満ち溢れており、
普遍性と大衆性はまったく違うものです。それを勘違いして
表現やアイディアや雰囲気だけを表面的表層的に真似すると
「ロード・オブ・ザ・リング」の成功の後ことごとく映画化に
失敗した多くの作品のようになってしまうというわけです。

ということで、狂気の山脈の映画化にますます期待が高まる!
(ホビットの冒険の映画化はかなり苦労している様子...)

.

.

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コメント

お疲れ様でした!!
ラストのドキドキ感今でも思い出せます。
やっぱり当時は子供だったので、どこかにハッピーエンドを求めていたのですがラヴクラフトはそんな甘いもんじゃなかった…。って感じでしたねw
全集の方ではカーターは最後ボストンの自室で亡くなっているのを管理人が見つけた…みたいなラストになってたような気がするんですけど…
多分そこで私はカーターが結局夕映えの都にそのまま居続けることができて、現実では死んでしまったんだと思ってました。
私の中ではそれはそれでハッピーエンドだったので、いいなぁ…と思った記憶がありますw
今回きちんと流れを把握できてホントに楽しかったです!
また読みたいけどひょっとすると父が古本に出したかもしれない(ノ∀`)

ロードオブザリングは凄い映画でしたが、後発の映画は本当に質が酷かったですね…。ナルニア国物語は期待しただけにションボリ感倍増みたいなw

狂気の山脈映画化ですか…!?
見たいかもしれない…でも怖そう('A`)

死んでいるのを管理人に発見されたのは、カーターの友人クラネスで、彼は死後夢の国のセレファイスに王として留まります。きっとハッピーエンドを求めていたので混同されたのでしょう。
カダスの一件の後、ナイアルラトホテップの怒りによって夢を見れなくなったカーターは銀の鍵を使って...「銀の鍵」「銀の鍵の門を越えて」もぜひ読み返してみてください^^

狂気の山脈の予告編(YouTubeで見れます)にバラド・ドゥアみたいな塔が出てきました。やっぱりそうくるか~ って感じです。

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