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2010年8月16日 (月)

図解 未知なるカダスへの旅 トールキン世界との相関性①

なんか大袈裟なお題になっちゃたけど、もし自分に子供がいたら
毎晩読み聞かせたことであろう手作り絵本みたいな感じ。

話の発端は、主人公ランドルフ・カーターが夢で
理想郷のような「夕映えの都 The Sunset City」を垣間見るが、
いざそこへ行こうとすると夢は断ち切られ、その後は隠されて
しまったかのようにどうしても見ることができず、カーターは
道を開いてくれるよう直訴しに神々が住まう禁断の地カダスへ
旅立つ。(だから本来は「失われた夕映えの都を求めて ~
Seeking for The Lost Sunset City」なんじゃないかな...)

夕映えの都の描写はラヴクラフトの一般的イメージからは
程遠く、実に優美で繊細。まるでトールキン世界の神々
Valarや光のエルフ達が住まうヴァリノールのようだ。

さてカーターは深き眠りの門を越えて「魔法の森 Enchanted
Wood(私は惑わしの森と呼んでいる)」へやってくる。
そこは巨大な樫の木や異様な色のキノコが燐光を放つ、
よく地底世界とかに出てくる不思議な森の原型のような印象。
そこには小さくて茶色のズーグ族がいる。穴や巨木の幹に
住んでいるのでホビットを連想してしまうが、ズーグは
もっと動物的というか原始的というか、そこはやはり
ラヴクラフトだ。すばしっこくてなんとなくズルイ感じ。

Kadath_002

凶暴な一面もあるが、カーターとは知り合いなので
一応歓迎される。カダスのことはよく知らないけど
ウルタールには神々の徴を見た者がおりますぞ と
月樹の酒をふるまって旅の無事を祈ってくれる。

ということで、カーターはウルタールへ向かう。

惑わしの森を抜けて平野に出て、ニル(Nir)を過ぎ
スカイ河(River Skai)を渡り、「何人も猫を
殺すべからず」という掟があり、いたるところで
猫が往来するウルタール(Ulthar)へ到着する。

Kadath_005

この街は古風な尖り屋根と張り出し式二階建ての
家屋、玉石敷きの通りなど、中つ国のブリー村を
連想させる。まずカーターは<古のもの>の神殿
(Temple of the Elder Ones)を訪れ、禁断の
霊峰ハテグ=クラ Hatheg-Kla に登って生還した
老神官アタルにカダスと神々のことを尋ねる。

アタルは そんな大それた旅はやめなさい、
神々は夕映えの都をそなたから隠したがっており
いくら直訴したところで不興をかうだけですぞ
しかも神々は外世界から到来せし蕃神(The Other
Gods)にまもられており、まずカダスには到底
辿り着けないだろう と忠告するばかりだったが、
ズーグの月樹の酒で酔わせると、南のオリアブ島
(Isle of Oriab)にあるングラネク山(Mt.Ngranek)に
神々が自らの姿を彫った像がある と話してくれた。

そこでカーターは次にオリアブ島を目指す。
その日はウルタールの宿屋で一晩過ごし、
膝の上に飛び乗ってきた黒い仔猫を可愛がる。
(ラヴクラフトはかなりの猫好きで、ここでも
カーターを自分の分身としていることが明らか)

Kadath6_2

さてウルタールからスカイ河に沿って7日旅し、
玄武岩の波止場ダイラス・リーン(Dylath-Leen)へ
やってきたカーター。ここにはあらゆる土地の
奇妙様々な船乗り達がたむろして、そのなかには
地球にあらざる土地の者もわずかにいるという。
陰鬱な酒場を何軒もまわってカーターが集めた
情報によれば、ングラネク山はオリアブ島の港町
バハルナ(Baharna)からシマウマで2日の道のり
だという。バハルナへ寄港する船もひと月のうちに
出るというのでカーターはそれまで待つことにし、
その間さらなる情報収集をしようとするが、
船乗りや商人たちはこぞって<黒いガレー船>
(The Black Galley)の話ばかりするのだった。

Kadath_006

その悪臭放つ船から降り立つ商人は、口が異様に
大きく、額の上の二箇所をコブのように盛り上げて
ターバンを巻き上げ、目はつり上がり、妙な形の
短い靴を履き、産地不明のルビーと引き換えに
黒人奴隷を買っていくのだが、不思議なことに
その船の漕ぎ手の姿を見たものはいないという。

ある日いつものようにカーターがングラネク山に
ついて聞きまわっていると、そのターバン巻きの
商人がつくり笑いと共に話しかけてきて、内密の
情報があるというので部屋に招き入れ、ズーグの
酒で酔わせようと思ったのが反対に商人の酒を
飲まされてカーターは気を失ってしまう。

Kadath_007

気がつくとカーターは黒いガレー船の甲板にいた。
拉致されてしまったのだ。ガレー船は尋常ならざる
速さでザル(Zar)の神殿、タラリオン(Thalarion)の
尖塔、ズーラ(Xura)の納骨堂庭園、ソナ=ニルの港
(Sona-Nyl)を次々と通り過ぎ、遂には西の玄武岩柱
(The Basalt Pillars of West)まで見えてきた。

Kadath5

そこは夢の国の海が無の深淵になだれこむ大瀑布の
門口であり、その先は秩序ある宇宙の外のおぞましい
空虚にて、盲唖の蕃神(The Other Gods)どもが
その使者ナイアルラトホテップ(Nyarlathotep)と共に
太鼓をたたき、フルートを吹き、冒涜的な踊りに
興じる混沌の只中、魔王アザトホース(Daemon-Sultan
Azathoth)が飢えてかじり続けているという...
(↑これぞラヴクラフトの宇宙的狂気!!!
ちなみにトールキンでも世界の壁の向こうの永劫の空虚
(Timeless Void)で、追放されたモルゴスが妬ましく
彷徨っている...という描写があります)

さてさて、そのうちにいよいよ西の玄武岩柱が迫り、
大瀑布に落ちるかと思いきや、なんとガレー船は
勢いよく空中へ飛び出し、粘着質の蕃神の幼虫(larvae
of the Other Gods)が浮遊するエーテル宇宙を漂い
月の裏側へと航海を続けます。そこは油のような海と
菌類の原野、鋸歯状の丘陵が広がり、月樹と同種の木が
立ち並ぶ異様な世界。低くて窓のない幅広のドーム状の
小屋や、やはり窓のない灰色の太い塔が傾き群がり、
悪臭放つ埠頭には見たこともない変な生き物達がいた。

Kadath_009

それは目はなく、短いピンク色の触角が集まったものが
太くて短い鼻の先端にある、自在に収縮する灰白色の
ぬるぬるしたヒキガエルのようなもの(Tod-like moon-
creature)で、荷物を運んだり、櫂を手にガレー船に
乗り込んでいったり、奴隷と思われる者を追い立てたり
しているのであった。この奴隷がダイラス・リーンの
口の大きな商人に似ているものの、ターバンや服を
身に着けていないのでおよそ人間には見えなかった。

Kadath_011

そして船が埠頭へ到着すると、カーターは降ろされ
石造りの窓のない建物へ幽閉され、何日経ったか
不明の後、建物から出されて松明を持った奴隷たちと
仰々しく行進するヒキガエルもどきと行進させられ、
ナイアルラトホテップに引き渡される儀式へ向かう
ものと思われたまさに窮地に、ウルタールから月へ
遊びに来ていた猫たちが鋸歯状の丘陵から群れを
なしてカーターを救出するのである。

Kadath_014

カーターがウルタールの宿屋で可愛がった黒い
仔猫の祖父こそがこの軍勢の指揮官だったのだ。
ヒキガエルもどき(moon-creature)も奴隷の半人間
(almost human)も散り散りになって逃げ惑い、
カーターは猫たちと一緒に大ジャンプして月の
裏側からダイラス・リーンの宿屋へ帰還する。

"The leap of the Cats"

Kadath_016
ここでは猫がまるでフロドを助けてくれる
エルフのように描かれていて可愛らしくて面白い。
危機を脱したカーターはこの後ようやく念願の
バハルナ行きの船に乗り込むのだが...

続きはまた次回!

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コメント

素晴らしい!!
絵は全部ご自身で描かれたのですか?
凄く懐かしくて読み直したくなりました^^
原文では「失われた夕映えの都を求めて」かぁ…なるほどそう言われればそうかもしれませんね。
私が全集の6巻を読んだ理由として「未知なるカダスを夢に求めて」という題がすごく気にいった&気になったっていうのがあるんですよねー。でも「失われた夕映えの都を求めて」でも気にいって読んだと思います♪
指輪物語もラブクラフトと同じく中学時代に読んだのですが、相関性があるとは思いもしなかったですね…お子様でしたw
続き楽しみにしてます!

わーいhappy01嬉しい!
読んだことのない人に興味を持ってもらったり、新たな視点で読み直してもらうキッカケになればいいな なんて密かに思ってました。
絵は恥ずかしいけど自分なりのイメージを描いてみたものです。(これならあまりコワくないでしょ)
トールキンとの相関性も私の勝手な解釈ですが、楽しんでもらえれば幸いです。(きっとどちらのファンにも受け入れられなさそうweep

では引き続き、お楽しみください。

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